モロッコへ来てから初めての文化的行事、イード・アル=アドハー(以下、犠牲祭)を見学してきました。こっちへ来てからまだあまり現地の知り合いもいなかったため、今年の見学は難しいかなと思っていたところ、思いがけなく同じボランティアの知り合いから招待をいただき、見学してきました。犠牲祭はイスラム教徒の伝統的な行事で、イスラム教国であるモロッコでは国中が祝日になり、ほとんどの国民がこの日を祝います。
犠牲祭とは
犠牲祭とは、イスラム教で定められた宗教的な祝日である。イブラヒムが息子のイシュマエルをアッラーへの犠牲としてささげたことを記念する祝日である。―Wikipediaより
ということで、Wikipediaによれば正装が必要と書いていありますが、全然ラフな格好で問題ありませんでした。
犠牲祭は各家庭で羊をさばいて、お肉を食べる特別な日です。この日のため、数週間前ぐらいから町中で羊が売られるようになります。この日が近づくと、そこらじゅうで羊の声が聞こえるようになります。
犠牲祭当日
基本的には各家庭で羊をさばくのが伝統のようですが、最近ではさばける人が少なくなってきたため、専門の人に頼んでさばいてもらうようです。そのため、各家庭で儀式を始める時間も若干異なってきます。
今回見学させていただいた家では10時半ぐらいに専門の人が二人がかりでやってきました。あっという間に地面に押さえつけたかと思うと、首を抑えられ「ビスミッラー(神の名において)」の一言とともに、ナイフで首をひとかき。あっという間にあたりは血で真っ赤になってしまいました。
最初は抵抗していましたが、首を切られたら当然羊も動けなくなってしまいます。それでも首を切られてしばらく一生懸命息をして、切られた首からゴホゴホと音を出していました。
正直、写真には収めていましたが、直視はできませんでした。。
その後、皮をはぐため、足から空気を入れふくらまし、丁寧に革をはいでいきます。それから、血を抜くために後ろ足から吊り上げ、内臓を取り出したら完了です。
ここまで開始からわずか1時間弱。あっという間に一匹の命が失われたのでした。
その後は、肝臓、肺を切り取り、炭火で焼いて皆で食べたのでした。
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